トレイルランナー 石川 弘樹
東北最大の都市仙台の中心街から、ほんの40分。
そんな近さに、これほど美しい自然が広がっていることに、毎回驚かされます。
泉ヶ岳は、都市と自然が出会う場所。
ブナの森を抜けて走ると、空気が変わる。
苔むした地面、優しく差し込む木漏れ日、季節の色を纏った葉の音。
そして、山頂近くまで行けば、仙台平野を一望できるような絶景が、ふと現れる。
"走ってきて良かった"と心から思える瞬間が、ここには何度もあります。
この泉ヶ岳トレイルのコースは、トレイルランナーだけでなく、ロードを走ってきた人にとっても、とても入りやすい構成になっています。
緩やかな林道、気持ちよく走れる区間も多く、初めてのトレイルにぴったり。
自然の中で走る気持ちよさを、無理なく体感できる"入口"です。
でも、一方で、決して"ただ優しいだけの山"ではありません。
しっかり走れば、標高差も起伏もあり、脚も心肺も試される。
登りの粘り、下りのコントロール、ペース配分。トレイルランナーにとっては、まさに"鍛えられるフィールド"。僕自身もトレーニングの一環としてこの山を走るのは大好きです。
さらに、地元の方々の支えも温かく、草刈りや誘導の準備も細やか。
自然と人がつながっている感じが、とても心地いいんです。
そしてレースのあとは、温泉で汗を流し、仙台の街で美味しいものを食べる。
山と大都市がこれほど近く、どちらの魅力も味わえるトレイルは、全国を見てもそう多くありません。
自然をあらゆる感覚で感じながら走り、自分を見つめ、仲間と笑い、時には鼓舞し合う。
それが仙台泉ヶ岳トレイルランの魅力です。
この山で、あなた自身の"走る理由"を見つけてみてください。